LPとはランディングページのことで、広告をクリックしたユーザーに対してサービス・商品を訴求するページのことです。
HPでも広告をスタートさせることはできますが、1本の道で1つの商品・サービスの魅力を伝えられるLPの方が成約率が高くなります。
ここでは、LPの重要性や制作の際の構成の見本など、広告運用におけるLP全般の考え方についてご紹介していきます。
ネット広告の成果とは
そもそも、インターネット広告の成果を分析する上では、「広告運用力」と「LPの精度」と「商品力」の3つの軸で考える必要があり、すべての効果が高いレベルで掛け合わさった時に最大限のパフォーマンスを発揮できます。
LPとは?
言い換えると、LPとは「①商品の魅力を伝える」「②ユーザーの悩みと商品を紐づける」ことが目的です。
通常のHP(ホームページ)を制作するよりも費用も時間もかからないため、複数パターンを作成してABテストをしたり、効果測定をすることで修正・改善をしやすいというメリットもあります。
LPが不要なケース
インターネット広告においてLPが不要なのは、アパレルなど物販のECサイトの場合です。
大量の商品バリエーションがあり、流行や季節により商品の入れ替わりが激しい物販ECサイトの場合、1つ1つの商品LPを制作するには膨大なコストがかかるため、一般的にはLPを制作せずECサイトに直接誘導するケースが多いです。
また、1商品のみに特化して訴求するLPではなく、買い回りが可能なECサイトに誘導することにより、セット販売やまとめ買いで客単価を上げやすくなるためLPは不要とされています。
LPが有効なケース
インターネット広告においてLPを作ることで効果が得られやすいのはこのようなケースです。
インターネット広告は、出稿先を限定することにより元々ターゲット層を絞れているため、適切な訴求方法を行うことができれば成約率は高くなります。
また、HPであれば成約(購入や予約)以外にも複数の出口地点があるため、ユーザーが成約から遠のきやすいという特徴があります。
LPのように1ページにつき1つの訴求・1つのゴール(出口)のみを設定することで成約率の向上につながります。
【具体例】LPで成約率を上げる意味
インターネット広告において成約率を上げることは非常に重要な意味があります。広告費を効率よく使うだけでなく、キャッシュフローにおいても大きな影響を与えます。
実際にシミュレーションとして、成約率を0.3%UPさせた場合の売上の複利の違いを見ていきましょう。
▼成約率0.5%の場合
運用期間 | 広告費 | アクセス数 | 成約率 | 商品単価 | 販売数 | 売上 | 経費 | 利益 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1ヶ月目 | 200万円 | 10,000 | 0.5% | 10万円 | 50 | 500万円 | 300万円 | 200万円 |
2ヶ月目 | 200万円 | 10,000 | 0.5% | 10万円 | 50 | 500万円 | 300万円 | 200万円 |
3ヶ月目 | 200万円 | 10,000 | 0.5% | 10万円 | 50 | 500万円 | 300万円 | 200万円 |
成約率0.5%で広告運用3ヶ月継続した結果、手元に残る資金はスタートと変わらない200万円という結果になりました。
つまり、持ち出しの広告費が200万円なので、トータル±0円で、経費のために運用するようなものですね。
▼成約率0.8%の場合
では、LPの見直しをし、改善して成約率が0.5%から0.8%に上がったと仮定して結果を見てみましょう。
運用期間 | 広告費 | アクセス数 | 成約率 | 商品単価 | 販売数 | 売上 | 経費 | 利益 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1ヶ月目 | 200万円 | 10,000 | 0.8% | 10万円 | 80 | 800万円 | 480万円 | 320万円 |
2ヶ月目 | 320万円 | 16,000 | 0.8% | 10万円 | 128 | 1,280万円 | 768万円 | 512万円 |
3ヶ月目 | 512万円 | 25,600 | 0.8% | 10万円 | 204 | 2,040万円 | 1224万円 | 816万円 |
スタートは同じ200万円ですが、成約率0.8%で広告運用3ヶ月継続した結果、手元に残った利益が816万円という結果になりました。
このように、成約率を0.3%上げるだけで、経費を担保しつつ、手元にしっかり現金を残すことができました。さらに成約率を上げたり、運用期間が延びればより複利の効果を得ることができます。
LPの制作方法
LPの制作は自社で作成しても良いですが、できればWEBマーケティングを理解している制作業者に依頼することをおすすめします。LP専門業者に制作してもらうことで、効果・品質(=成約率)が高いLPを作成することができます。
ホームページの制作業者はコーディングなど制作のスキルはありますが、WEBマーケティングの知識がないことが多いので注意が必要です。
制作意図
LP制作には「①商品の魅力を伝える」「②ユーザーの悩みと商品を紐づける」という目的があります。
つまり、ユーザーの悩みに共感して、解決策として商品を提示する(不安を解消する)ことで成約に直結するという狙いがあります。
悩みと解決というメリハリ(ビフォーアフター)を意図的に演出することで購買意欲に繋がります。
構成例
LPには、成約につながりやすい最適な構成があります。ユーザーの心理状態に沿ってLPの流れを構成することで、より成約に近づくことができます。
理想的なLPの構成例はこちらです。
LP構成の例
- ファーストビューで興味を引かせる(メイン商品+値段+リンク)
- 悩みに共感する(悩みの顕在化・認知させる)
- 解決策の提示(自社の商品の特徴・権威性・信頼性)
- 競合との比較
- オファー(値段・メニュー・キャンペーン・返金などの提示)
- 申込後の流れ(購入後をイメージしやすい)
- 未来の提示(ユーザーへの最後の一押し)
- Q&A(買わない理由を全てつぶす)
特にこれらの要素はLPには必須です。
- ファーストビューで興味を引かせる(メイン商品+値段+リンク)
- 悩みに共感する(悩みの顕在化・認知させる)
- 解決策の提示(自社の商品の特徴・権威性・信頼性)
- オファー(値段・メニュー・キャンペーン・返金などの提示)
上記の流れの中で、都度適切な位置に成約地点(商品購入・予約など)となるリンクを配置していきます。
良い流れでLPが進んでいても、ユーザーが「欲しい」と思ったタイミングでリンクがなければ販売機会を損なってしまうため、ユーザーが「欲しい」気持ちになるタイミングで確実に誘導とリンクが入っていることが重要です。
LP制作の際の、参考にしてください。
ページ速度の重要性
LP制作において、ページの表示速度も非常に重要なポイントです。
表示速度とユーザーの直帰率について、2018年にgoogleは表示速度及び直帰率について下記のように発表しています。
表示速度が1秒から3秒に落ちると、直帰率は32%上昇する
表示速度が1秒から5秒に落ちると、直帰率は90%上昇する
表示速度が1秒から6秒に落ちると、直帰率は106%上昇する
表示速度が1秒から10秒に落ちると、直帰率は123%上昇する
参照:Think with Google
このように、表示速度が数秒落ちるとユーザーの直帰率が大幅に上昇するというデータがあります。
費用をかけて広告出稿をして、ユーザーの目に留まることができても、LPの内容を一切読まれずに離脱してしまうと販売には繋がらず、クリック単価だけがかかるという結果となってしまいます。
LPを制作する際には、ページ速度も重要視して対策することで、成約率が上がり売り上げに直結していきます。
まとめ
インターネット広告の成果は、「広告運用」「LPの精度」「商品力」の3つの軸で考える必要があり、すべての効果が掛け合わさった時に最大限のパフォーマンスを発揮できるということをお伝えしました。
3つの軸の中でも内容次第で成約に大きく影響するのが「LPの精度」なので、LP制作は広告運用において特に重要で力を入れるべき項目ということが言えます。
御社の商品・サービスを存分にアピールできる魅力的なLPで、広告効果を上げていきましょう。